ハヤシライスは日本の洋食でごはん物の中の正統派だ。
そのわりにはどうも冷遇されている。ライバルである日本風のカレーライスに随分差をつけられている。
こんなにおいしいのに。
私はハヤシライスばっかりしょっちゅう食べているよ。
ケチャップとデミグラスソースとブイヨンで作りましょう。

ハヤシライスと言うと、一般的には「あ、そんなのあったね」みたいなちょっと不運な位置づけにある。たこ焼きに対する明石焼きみたいな。しかしハヤシライスは、カレーライスより味は奥が深く、ルゥを使ったカレーライスよりもさらに簡単に作れるのになぁ。みんな、カレーライスのあのスパイスの香りにやられてしまって、地道で誠実なハヤシライスの良さに気づかないでいるのだ。
ハヤシライスは肉がないと難しい。夏野菜カレーなんてのを真似て夏野菜ハヤシライスを作ってみたことはあるが、どうもしっくり来ない。

牛肉でないといけないなんてことはない。本日は米国産ポークのスライスを使う。
これ、おいしそうでしょう?

サッポロビールの黒ラベルの限定生産版があるよ(左)。

サッポロビールはもともとおいしいが、このバージョンがまた旨い。
たまねぎ。

バターを加熱。

そこで豚肉スライスをよく炒める。

タマネギも加える。

アメリカンな会社、ハインツのデミグラスソースを使おう。

原産国はニュージーランドだそうな。

ハインツ日本の100%株主は現在はクラフト・ハインツ(米国)だ。
クラフトってあのパルメザン・チーズのクラフトだ。今やネスレみたいな食品総合会社。買収、買収、また買収。
10年ほど前、米国のクラフトはボーンヴィル(イングランドの街の名前)の愛国心いっぱいの英国人たちと大揉めして英国のキャドバリーを買収した。今じゃハインツとも合併してクラフト・ハインツ。
酒を入れよう。

これらを煮込む。熱湯で溶かしたブイヨンも入れようね。

胡椒も加えて刺激的に。

ぐつぐつ煮ましょう。

最後は醤油でコクと塩気を。

あとで気づいたが、大豆ミートを使ってもよかったな。

それはまた今度にしましょう。
サラダも用意ね。日本伝統の洋食には大根サラダが似合う。

しかもこの庶民的な乾燥パセリが似合う。

ほら、出来ましたよ。

あのカレーライスより味が深いよ。
みなさん、もっとハヤシライスに注目していいと思うよ。
ハヤシライスを食べましょう。

名前としては、丸善の創業者の林さんの名前が起源となったという説が有力だが、いまもよくわからない謎に包まれたハヤシライス。
内容的には、ハッシュド・ビーフから転じた食べ物との説も有力だ。

それはいろいろ議論があるところだけれど、とにかく、ハヤシライスを作ることをお勧めします。
鎌倉ハヤシライス協会でも作ろうかしら。
絶対おいしいと思うんだよね。

旨そうでしょ。
どうしてハヤシライスは、人気においてカレーライスに勝てないのか?
カレーライスはスパイスが売り物。それもおいしいが、それがどうした?ってもんでもある。