家@鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

食べ物、飲み物、ワンコ、鎌倉特に七里ガ浜地区(七里ガ浜東と七里ガ浜)の話と八ヶ岳西麓(特に長野県諏訪郡原村)の話が多い、極めて退屈なブログ

鎌倉宮に山あじさいを見に出かけ、シーボルトも魅了された幻の「七段花」を見て、江戸時代に思いを馳せる!

**********************<鎌倉宮>*************************

私の家のスグ近所にお住まいの、住宅街の重鎮 I さんからこのようなモノを頂いた。I さんは鎌倉市内のある園芸クラブに所属されているが、そこには山あじさいを手掛ける方が多いらしい。鎌倉宮では、この時期「山あじさい散歩道」という催し(2010.05.22~)を開く一方、こうした山あじさい愛好家の作品の展示を境内の一部で行っている。



昨日のこと、由比ヶ浜の公園で開催中の「鎌人いち場」を尻目にそこを素通り、我々夫婦は鎌倉宮に行ってみた。5ヵ月ぶりのことである。



鎌倉宮は二階堂の奥にあって、とても静かで良い。七里ガ浜に今の家を建てる前、家の建築場所として候補に上がっていた土地のひとつは、ここからスグの所にあった。ん~~、二階堂。いいなぁ。



堂々たる構え。奥に見える森も深い(実はそんなに深くない、地図を見ればわかる)。



鎌倉において鎌倉宮がユニークなところは、武家の街にありながら宮内庁寄りの歴史を持つところだ。紋章もこのとおり。祀られているのは護良親王である。このあたりのバックグラウンドをご存じない方は、鎌倉宮のHPをどうぞ。http://www.kamakuraguu.jp/



厄割石にぶつける。100円を納めてから。



厄はすっ飛んだかしら?



この奥が、鎌倉宮の催し物である「神苑 山あじさい散歩道」なのだ。



しかし私が見なくてはならないのは、その手前にたくさん並ぶ園芸クラブの山あじさいである。七里ガ浜の住宅街を歩いていると、園芸種の西洋あじさいをたくさん見かけるが、開花時期の中心はもうちょっと遅くなりそうだ。それらに比較すると、日本古来の山あじさいの開花は早いようで、すでに見ごろなのである。

*************************<山あじさい>***************************

目指すはご近所の I さんの作品である。さて、この中のどれだろうか?



あった! これが I さんの山あじさいだ。お見事!



これも I さんのである。



寄ってみますねぇ。



よく公園などで見かける西洋あじさいと違うでしょう。日本に昔からある山あじさい。可憐です。どうです? いいでしょう?



これも I さんのだ。見事でしょう? 丹精込めて世話された植物達は、表情が豊かである。



さて、I さん以外の方々のも見ましょう。「山あじさい」と言ってもいろいろな種類がある。まったく別物に見えるものだってある。



これも山あじさい。



これも。



これも。



これも、山あじさいなの??



そう、全部あじさい。



アワビの貝がらに植えてある。



アワビも、岩や苔と一緒のこれも、常にこの状態で育てるのは無理らしい。普段は普通の鉢で育てて、展覧会に出す前に、こうしたところに移すのだとか。



もう一度園芸クラブの鉢全体を撮る。
・・・なんてことをしていると、I さんとその奥様に遭遇した。I さんは本日のお世話係らしい。鉢をきれいに並べて水をやるのが、園芸クラブ会員の日替わりお世話係の仕事であるそうな。

私も台の上に上がり、ちょっとだけだが水やりを手伝ってみたところ、あぁ~ら不思議、鎌倉宮に雇われたような気分だ。低い身分が少しだけ上がったような気がする。プチ高貴に宮内庁的気分。



*****************************<七段花>****************************

さて、いよいよ。七段花へ!

ご存じですか? 江戸時代にシーボルトにより、著書「Flora Japonica(フローラ・ヤポニカ)」で日本原産のあじさいの一種と紹介されたけれども、その後なんのことやらわからないまま時は流れ、今から半世紀ほど前に神戸の六甲山で「発見」されたシチダンカ! これだ! 「七段花」の文字が見えますか?



そんなことをまったく知らなかった私。先日 I さんにその話を聞いたばかり。しかしそう聞くと、これがなにやらずいぶん貴重に思えて来る。大事にしましょう。増やしましょう。



そうかぁ。。。と思い、仔細に拝見した。



シーボルト著「Flora Japonica」の中で紹介されたシチダンカの詳細な絵。当時の絵師によって描かれたものだ(京都大学の資料から)。



あじさいの熱心なサポーターの皆さま。



そしてついに私もなぜか山あじさいをゲット! I さんのご厚意で入手。庭の隅に置いたところ。でもあじさいってどうやって世話すればいいの?これから猛勉強だ。日当たりは? 水は? 肥料は??? 「Japan」に目覚め、修業します。I さん、いつもお世話になります。どうも有難うございました。



さぁ皆さん、まだ十分間に合う。行こう、鎌倉宮へ! 山あじさいはあなたを歓迎する。注目度抜群の希少な純国産植物だ!