
まず塩気はアンチョビのみ。「アンチョビ」ってところがスゴイでしょ?

他にもいろいろ入るのだ。オリーブ・オイル、マッシュルーム、ニンニク、コショウ・・完全にイタリアンだわ。それに納豆、万能ネギ、シメジ。目を閉じてうどんと納豆という素材を視界から遠ざけ、懸命にそれ以外の部分の味を空想すると・・・やはりイタリアンになるはずだ。

冷やしうどんに見えるかもしれないが、これは冷たくない。熱を加えフライパンで和えるのだ。味が想像つかないでしょ?・・・そうなのだ。私もレシピの文字を追っていて「味が想像つかない」と思った。そういう料理は作りにくい。完成時点の状況が見えない。ゴールが見えない作業は難しい。食べてみてもおいしいのかおいしくないのか、いまいちよくわからない。ハッキリ言えば「あまりおいしくない」のだ。某先生のレシピをパクってやってみたのだが、なんだか迫力にかける。

食い意地のはった犬すら興味を示さない料理が出来上がった。妻にも不評だった。新たな挑戦は、いつもリスクが大きい。しかしそれに挑まなければ、いつまで経ってもレパートリーは増えない。飽くなき挑戦者は悩みも多いのだ。

そこで翌日は慣れた料理でリベンジ。カレー炒飯だ。失敗知らずのカレー炒飯。

犬も鼻を鳴らす。「とーちゃん、ちょっとくれよ」と言う。

おいしいですぞ。
